肘の痛み、それぞれに違う原因があります

日常生活や仕事、スポーツの中で「肘が痛い」と感じたことはありませんか?
肘の痛みにはさまざまな原因があり、痛みの場所や発症のきっかけによって疑われる病気は異なります。
ここでは、当院でよく診察する代表的な肘の疾患についてご紹介します。
上腕骨外側上顆炎(テニス肘)
手首を反らせる動作を繰り返すことで、肘の外側にある「伸筋腱」に炎症が起きた状態です。テニス愛好家に多いため「テニス肘」とも呼ばれますが、重たい物を持つ・雑巾を絞る・包丁を使うなどの家事や仕事でも発症します。
特にペットボトルの蓋を開ける時や雑巾を絞る時に痛むのが特徴的です。
上腕骨内側上顆炎(ゴルフ肘)
肘の内側が痛くなる病気で、主に手首を曲げる筋肉の使いすぎが原因です。 痛む場所は肘の内側で、ものを握ったり引っ張ったりする動作で症状が強く出ます。
ゴルファーに多く見られるため「ゴルフ肘」とも呼ばれますが、デスクワークや育児、手作業の多い方にもよく見られます。
結晶性関節炎(痛風・偽痛風)
「肘が突然赤く腫れてズキズキと痛む」場合は、結晶性関節炎の可能性があります。
これは、尿酸やカルシウムの結晶が関節内に沈着して炎症を引き起こす病気で、痛風や偽痛風と呼ばれます。痛風は中年以降の男性に多く、偽痛風は高齢者に多い傾向があります。足にしか起こらないと思われていることが多いですが、肘関節にも発生します。
肘内障(小児特有の肘の亜脱臼)
主に1~5歳の子どもに多い、肘の靭帯が外れかけた状態(亜脱臼)です。 「子どもの手を引っ張ったあとから、急に腕を使わなくなった」「腕をだらんと下げて元気がない」などの症状があれば要注意です。
肘の痛みは、年齢や生活スタイルによって原因が異なります。
「たかが肘の痛み」と思って放っておくと、慢性化したり生活に支障をきたすこともあります。
当院では、超音波検査を使って原因を的確に見極めたうえで、最も適した治療を選択しています。
肘に違和感や痛みを感じた際は、早めの受診をおすすめします。
下記のリンクから、各疾患の詳しい説明をご覧いただけます。 症状に近いページから確認してみてください。