科学的に裏付けられたリハビリテーションで、からだ本来の治る力を引き出す

「もう年だから仕方ない」「痛みと付き合うしかない」
そんなふうに思っていませんか?

ササモト整形外科では、薬や注射だけでなく“根本からの回復”を目指します。そのリハビリテーションの中心となるのが、科学的根拠に基づいた「物理療法(ぶつりりょうほう)」です。

運動って、ほんとうに効くの?

実は、世界中の医師や研究者が「整形外科の治療で一番大切なのは“運動”です」とはっきり言っています。

たとえば、北欧の研究者の先生が発表した大きな論文では、「運動は、薬と同じくらい、いやそれ以上に効く“治療”なんです」とはっきり書かれています。

また、ほかの研究では「おうちでできる簡単な運動だけでも、痛みが楽になったり、動きやすくなることがたくさんある」とも報告されています。つまり、運動は、“いいことづくし”の治療法なんです。

でも、運動って難しい…

  • 「運動がいいのはわかってるけど…」
  • 「痛いのにどうやって運動すればいいの?」
  • 「自分にどんな運動が合ってるかわからない」

実際、患者さんからよくこんな声を聞きます。無理して動かしてしまって悪化してしまうのも怖いし、続けられるかどうかも心配ですよね。

だからこそ、まずは“動ける体”をつくることが大切です。そんな時におこなうのが、私たちがご提案している「物理療法(ぶつりりょうほう)」です。

物理療法とは?

物理療法(ぶつりりょうほう)とは、電気刺激・温熱・超音波・牽引など、機械的・熱的な物理的エネルギーを用いて、身体の不調にアプローチする治療法です。

整形外科では非常に一般的で、安全性が高く、体への負担が少ない治療手段として広く用いられています。

  • 電気で筋肉をゆるめて、痛みをやわらげたり
  • あたためて血流を良くしたり
  • 超音波で深いところの炎症を落ち着けたり
  • 腰や首をやさしく引っ張って負担を軽くしたり

これらの治療を組み合わせることで、薬や注射に頼りすぎることなく、体そのものの“治ろうとする力”を引き出すサポートができるのです。

こういった治療を使って、まずは“運動しやすい体”を整えていくことが大事なんです。

  • 薬をなるべく使わずに、自然なかたちで痛みを改善したい
  • 慢性的な腰痛や肩こりがつらく、日常生活に支障をきたしている
  • 手術後の違和感や関節のこわばりがなかなか取れずに困っている

このような悩みをお持ちの方にとって、物理療法は非常に効果的な治療手段です。

「痛みを抑える」だけでなく、「動きやすい体を取り戻す」ための第一歩として、私たちはこの物理療法に大きな価値を感じています。

当院では、一人ひとりの症状や体質に応じて、最も効果的な物理療法の組み合わせを医師が選び、丁寧にご説明したうえで施行しています。

痛みを感じたとき、不安を感じたとき、ぜひご相談ください。体は、きちんとケアすれば、必ず変わっていきます。

私たちがお手伝いします

  • どんな運動をしたらいいかわからない方
  • ひとりでは不安な方
  • なかなか続けられないという方

どうか一人で悩まず、私たちにご相談ください。

当院では、医師がしっかり診察をして、あなたに合った治療を一緒に考えます。必要な時には、おうちでできる簡単な運動もご提案します。

運動は、誰にとっても“体にいい”だけじゃなく、「未来の自分」を守るための、いちばんの方法です。

あなたの一歩を、私たちがしっかり支えます。

リハビリに関するよくある質問(Q&A)

Q1. 物理療法って痛くないですか?

基本的に痛みはありません。電気や温熱、超音波などは、じんわりと気持ちいい程度の刺激です。不快な刺激があれば、すぐに調整できますのでご安心ください。

Q2. 物理療法だけで本当に良くなりますか?

はい、多くの方が物理療法だけで痛みの軽減や生活の質の改善を実感されています。継続的な刺激によって、体は必ず変わっていきます。しかし、中には必要に合わせてお薬や注射を併用した方が改善が早い場合もあります。

Q3. どんな人は物理療法を受けられないのですか?

心臓ペースメーカーの使用中、妊娠中、皮膚疾患や金属インプラントがある部位など、一部制限があります。診察時に医師が確認しますのでご安心ください。

Q4. 実際にはどんなことをやるんですか?

電気刺激・ホットパック・超音波・牽引などの機器を使い、血流や神経の働きを改善します。目的や症状に合わせて組み合わせを調整しています。

Q5. 診察と一緒に受けられますか?

はい、診察後すぐに物理療法の処方が可能です。当日のうちに治療をスタートできますので、痛みが強い時も早期対応が可能です。

Q6. 1回の物理療法で効果はありますか?

初回から効果を感じる方もいらっしゃいますが、数回の継続でより安定した改善が得られます。目安は週1〜2回、2〜4週間の継続です。

Q7. どのくらいの頻度で通えばいいですか?

症状に応じて週1〜2回程度が基本ですが、急性期には頻度を上げることもあります。無理なく続けられるよう、生活スタイルに合わせてご提案します。

Q8. どのくらいの時間がかかりますか?

1回あたり15〜30分程度が目安です。受付〜会計までは30分〜1時間ほどの余裕を見ていただけるとスムーズです。

Q9. 健康保険は使えますか?

はい、物理療法は健康保険適用の治療です。ご自身の保険証をご持参ください。自己負担割合に応じて費用は異なります。

専門医からの一言


ササモト整形外科 副院長佐々本 丈嗣

物理療法は、ただ「気持ちいい」だけの治療ではありません。血流を改善し、神経の緊張をとき、体の回復力を最大限に引き出す、れっきとした医学的治療法です。

派手な治療ではありませんが、継続することで確かな変化が現れます。

「薬に頼らずに痛みを抑えたい」「体を整えていきたい」そう思ったときが、リハビリを始める最高のタイミングです。

参考文献

  • 中村潤二. 物理療法の最前線. 物理療法科学. 2023;30(1):1-8.
  • 徳田光紀. 物理療法による疼痛の治療戦略. 物理療法科学. 2023;30(2):45-51.
  • Hayden, J. A., van Tulder, M. W., Malmivaara, A., & Koes, B. W. (2005). Exercise therapy for treatment of non-specific low back pain. Cochrane Database of Systematic Reviews, (3), CD000335.
  • American Physical Therapy Association. (2024). New Report Confirms Health Outcomes Are Improved When Virtual Musculoskeletal Care Is Guided by a Physical Therapist. Retrieved from https://www.apta.org
  • Pedersen BK, Saltin B. Exercise as medicine – evidence for prescribing exercise as therapy in 26 different chronic diseases. Scand J Med Sci Sports. 2015;25 Suppl 3:1–72. doi:10.1111/sms.12581.
  • Nagel J, Leister I, Maurer M, et al. Digital home exercise program improves pain and function in people with musculoskeletal conditions: A retrospective observational study. BMC Musculoskelet Disord. 2023;24:6. doi:10.1186/s12891-022-05998-y.
  • Shourie F, Irfan A, Majeed M, Ali AA, Khan JA. Role of exercise therapy in musculoskeletal disorders among school-going children: A narrative review. J Pak Med Assoc. 2023 Feb;73(2):380–384. doi:10.47391/JPMA.7653.

この記事の監修者について

ササモト整形外科 副院長
ささもと佐々本
たけし丈嗣

学歴・経歴

  • 金沢医科大学 医学部卒業
  • 金沢医科大学大学院 医学研究科(運動機能形態学専攻)修了、医学博士号取得
  • 大学病院で運動器疾患・最先端の手術技術を学びながら、穴水総合病院、氷見市民病院など北陸地方で地域医療に従事
  • 2025年より兵庫県高砂市にて地域に根差した医療を目指し、整形外科診療を展開

資格・専門領域

  • 医学博士
  • 日本整形外科学会認定専門医
  • 日本スポーツ協会公認スポーツドクター
  • 超音波を用いた診療、肩・膝関節疾患、脊椎疾患、骨粗鬆症、地域医療に注力

診療に対する想い

患者さん一人ひとりの声に真摯に耳を傾け、丁寧な診察とわかりやすい説明を心がけています。
科学的根拠に基づいた最適な医療を提供しながら、心の通った温かいサポートを大切にしています。
「みんなの笑顔をつなぐ医療」を実現するため、地域の皆さまに寄り添い、これからも日々努力を重ねてまいります。

趣味・活動

  • バレーボール歴20年以上
  • ランニング、マラソン挑戦中(神戸マラソン2025年出場予定)